2024-07-01から1ヶ月間の記事一覧
処女のまま死ぬやつなんていない、みんな世の中にやられちまうからな(新潮文庫nex) 作者:葵遼太 新潮社 Amazon 尖ったことを言うのが面白いと思ってそうな登場人物も、いちいちリアリティを感じないセリフ回しも、スクールカーストにやたら敏感な書きぶり…
はじめての語用論: 基礎から応用まで 研究社 Amazon 最近周りの人がみんな語用論がどうとか日常言語哲学がどうとか言っているので自分も勉強してみようと思って読んでみる。大学の教科書って感じがする。初学者にも読みやすい。前半は理論で、後半(飛ばし読…
随時更新?自分用のメモであり、網羅的な紹介とかでは一切ない。 Cuneo, Terence クーニオ。道徳的非自然主義者で、シェイファー=ランダウとの共著がいくつかある。Speech and Moralityという本で道徳的実在論の「超越論的論証」というのをやっている:「1.…
Egeland, J. (2022). "The Epistemology of Debunking Argumentation." 暴露論証が信念をundermineすることを可能にする条件は一般的に言って何なのかを探る論文。いわく、暴露論証が健全(sound)であるかどうかは、暴露のターゲットとなる信念に対して与えら…
秋間・後藤・山村(2015)「東京西部におけるアニメーション産業の立地選好とその変遷 デジタル化に伴う作業工程の変化に注目して」 自分の専門とは何の関係もない論文。 アニメ産業には多くの作業工程があってどれも専門性が高く、各工程の作業に特化した企業…
ことばを科学する 理論と実験で考える、新しい言語学入門 作者:伊藤たかね 朝倉書店 Amazon 第5章まで読んで中断。生成文法。気が向いたらまた読みます…。ひとつひとつのトピックが簡潔で、色んな話題がコンパクトに詰め込まれている。著者は数年前まで東大…
AI時代に言語学の存在の意味はあるのか?—認知文法の思考法 作者:町田章 ひつじ書房 Amazon ウェブ連載をまとめたもの。認知文法の考え方を、生成文法との対比やディープラーニングとの関連を意識しながら紹介する堅くない読み物。 脳神経回路を模したディー…
天才少女は重力場で踊る(新潮文庫nex) 作者:緒乃ワサビ 新潮社 Amazon 作者買い。 シュタゲっぽいけどシュタゲよりラブコメしてる。作者の他作品同様にキャラが魅力的。分量の制限があったのかわからないけど後半にかけて駆け足であるように感じた。この手…
Jaquet, F. (2018), "Evolution and Utilitarianism." 前回取り上げたKahane (2014)に応答する論文。倫理的客観主義と自愛に関する(prudential)主観主義のハイブリッド説をとればカヘインの批判に対応できるというのが論旨である。 1. 倫理的ジレンマ (めっ…